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【そのほかの魚】

チョコレートグラミーの飼育について

よく雑誌などでみると、チョコグラの飼育は難しいと言われています。チョコグラの繁殖の方はまだ成功していません(無理かも!?)が、同種間の争いが激しく小型水槽での飼育は厳しいので、要注意です。

チョコグラs01_1

学名

Sphaerichthys osphromenoides osphromenoides

生息地

マレー半島南部、スマトラ島に生息。

全長

うちのは5cm程度です。

PH

うちのPHは5.8〜6.0。一般的にPHを5〜6にし、常に清潔な状態を保てば飼育から繁殖までOKとのこと。安定すれば中性までもっていけるそうですが、うちでは怖くて試してません。

水温

うちの水温は最初から25度に設定してあるヒーターを使ってます。一般的には27〜28度みたいですね。

フィルター

外掛け式を使ってますが、スポンジフィルターを使う方が多いようですね。スポンジと聞くと小型水槽のイメージが強く、ろ過を維持できるのか、僕は不安になるのです。

孵化したばかりのブラインシュリンプ。人工餌では、水に浮く細かいもの、例えばMARINE ARTアルテミア(千寿製薬)やテトラミンを細かくすり潰したものはOK。クリルを細かく潰したものも喰うらしい。冷凍アカムシは食べませんでした。イトミミズは食べる個体と食べない個体がいますが、好んで食べてはくれません。残餌の処理にメダカの幼魚を入れてみましたが、襲う様子はありませんでした。
※生息地では、稚エビや水生昆虫を食べており、動物性のお食事をされているらしい。

繁殖の特徴

オスの背ビレ、尻ビレに赤い色がふちどり、オスの方がヒレが大きい。(体もオスの方が大きい!)また、オスの背ビレの先は尖ってきますが、メスは丸くなっています。メスが卵を口にくわえて孵化までベビーを守るマウスブリーダーで、口内保護期間は2週間ほどとのこと。メスのあごが膨らんだらおっ!と思いましょうね。

水槽導入時の注意

水槽の大きさは、最低でも45cm水槽でオスメスペア飼い、できれば60cm水槽でペア飼いがいいです。たくさん飼っても群れることはありません。水質変化に非常に弱いので、水合わせはぽたぽた点滴式でいきましょう。秋〜冬に店頭に並ぶので、水合わせ時の保温にも注意が必要です。僕は部屋をストーブで暖めて水合わせしました。移動するときは網で追ってコップ(ペットボトルで作ったコップが最適)に水ごと掬って移します。体力が落ちていることがあるので、餌はすぐに大量に与えない方がいいでしょう。(人間だって弱っているときはおかゆです。お腹がすいているだろうと思っての大盛りのご飯にステーキはやめましょうね。)

水槽に入れたばかりのときは追い掛け回すことはありませんが、飼っているうちに体の大きさや力関係から優劣の順序ができ、オス同士、オスメス同士でも強い固体が弱い個体を追い掛け回します。食事時はそれが顕著に現れます。弱い固体は餌が取れなかったり、突付かれてケガをしたり、自由に泳ぎまわれないストレスを受けたりで、死んでしまうこともあります。(餌を与えても出てこなかったり、水槽の端で震えてる個体がいたら要隔離です。)チョコグラとはそういう闘争心を持った魚だということを知った上で飼いましょう!(と30cm水槽に5匹も入れてしまった反省からでした。)

水草はミクロソリウムと南米ウィローモスを入れてみましたが、ミクロソリウムは弱酸性が原因なのか枯れてしまいました。そこでミズワラビ(ウォータースプライト)を浮かべたところ、葉が巨大化しつつあります(水面下の根はいまだ貧弱ですが)。

低いPHを保つためブラックウォーターで飼育するので、どうしても地味な印象を与えてしまい、家族の評判はあまりよくありません。

ちょっと雑談を

チョコグラは、メスが卵を口にくわえて保護するといわれている。しかし2003年夏〜秋にお目見えしたスファエリクティス・バイランティなど、アナバンテッドはオスが卵を口にくわえるマウスブリーダーであるため、チョコグラの方に混乱が生じた。チョコグラのオス、メスは逆で、オスが卵を口にくわえて保護するんじゃないかというウワサである。ま、私にとっては繁殖してくれればどっちでもいいんですが。卵を口にくわえてるときに解剖し、卵巣、精巣のどちらがあるかで雌雄の区別は付く訳で、そういうことは魚類学者のせんせにお任せします。

チョコグラは、どうして飼育が難しいのだろう。と思っていましたが、飼ってみてわかりました。よく強い固体が弱い個体を突っつきます。水槽に入れてしばらくの間は、チョコグラ達の間で優劣のランクを付け合うためだと思われましたが、これはチョコグラが本来持っている闘争心ですね。エサの時間になると、エサの奪い合いで、誰が先に食べるかで突っつき合いです。みんなお腹がすいているんです。早く食べたいんです。でもそこには強いのが現れて、あっちへ行け!と攻撃するわけですね。

下の写真は、絶対服従のポーズ(左が攻撃し、右の固体がお腹を見せて絶対服従のポーズをしている)

チョコグラs01_2

攻撃はどうしようもないので、水槽を大きくして、エサを与える場所を複数にする必要があります。ですが、水槽を大きくすると、換水用の弱酸性の水をピートモスなど使って用意するのが、面倒になってきます。また、イジメがある中で、水槽を大きくすると、生ブラインシュリンプなどは、拡散するのに時間がかかるので、全員に行き渡るかどうか、不安ですね。餌のえり好みも他の魚に比べて激しく、混泳だと餌の与え方も難しいですね。こういうのが、飼育が難しいところでしょう。


ついでにー

スファエリクティス・バイランティ